コロナで苦境の飲食店に向けた取り組み~大阪編~
大阪府では29日、新型コロナウイルス感染症の新たな感染者は1172人で、1日としては過去最多となる44人の死亡が確認されたと発表しました。1日での死者数は、これまで最多だった東京都の32人を上回り、全国で過去最多となりました。
新型コロナウイルスの感染拡大防止の取り組みを強化するため、新たに「感染症対策課」を発足させるなど、独自にさまざまなコロナ対策を実践している大阪府。
4月25日には3回目の発出となる緊急事態宣言の対象ともなりました。大阪府は、府内全域の酒類を提供する飲食店に休業、それ以外の飲食店には午後8時までの営業時間短縮を要請。そのほか、アクリル板やCO2センサーの設置など、営業にあたっての要請事項も発表されています。
府独自の協力金について吉村知事は、「財政上難しい」と述べているなかで、苦境を強いられ続けている飲食店に向けた取り組みが、各自治体で実施されています。
各自治体の飲食店向けの取り組み
各自治体単位でも飲食店を支援するための取り組みがなされています。ここでは、そのいくつかを紹介していきます。
※市名をクリックすると各自治体のコロナ関連のページへリンクします。
◆大阪市
大阪市水道局及び建設局では、経営状況が非常に厳しくなっている酒類を提供している飲食店等に対し、安心して事業活動が行えるよう支援するため、2021年1月から3月検針分(おおむね12月から2月使用分)の水道料金及び下水道使用料の支払猶予及び特例減免を実施。対象は①酒類を提供している飲食店等②酒類を提供している飲食店等が入居しているテナントビルのオーナー、管理会社等。
市内全域の飲食店等を対象とした営業時間短縮要請等(3月1日~4月4日)に協力した事業者に対する協力金および月額賃料を基準とした上乗せ分を支給する「営業時間短縮協力金(第3期)」なども。
◆堺市
新型コロナウイルス感染症の感染予防に取り組む市内飲食店に対して、感染予防対策を目的とする物品購入に必要な経費の支援する「感染予防に取り組む飲食店支援事業」を行っている。実施上限50,000円とし、感染予防対策を目的とし、非接触体温計や消毒液といった物品等を対象とする予定。
◆東大阪市
新型コロナウィルス感染症により、経営状況が非常に厳しくなっている事業者を支援するため、水道料金を減免。上下水道局と直接給水契約があり、用途が業務用、浴場用及び事業用の使用者が対象。手続きは不要で、対象期間中は水道料金を差し引いて請求。
◆豊中市
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける飲食店等を支援するための緊急措置として、豊中市と地域住民・団体等が一体となって取り組む沿道飲食店等の路上利用の占用許可基準を緩和。
◆吹田市
新型コロナウイルス感染症の度重なる感染拡大により、長期的に経営に影響を受ける中小企業(個人事業主を含む)及びその他の法人に応援金を支給する。1事業者につき20万円を支給し、5月10日(月)から受付開始予定。
◆茨木市
新しい生活様式や「3密」の回避等、新型コロナウイルスとの共存に対応した事業展開を図り、地域生活の利便性を高めるサービスを提供する取組みに対し、事業経費を補助する「地域生活支援事業:コロナ対応型」を実施。補助率は10/10 (消費税等除く)、補助限度額 150万円。
◆八尾市
新型コロナウイルス感染症の拡大により、大きな影響を受けている飲食店等を応援するプロジェクト「#八尾エール飯」を実施している。テイクアウト等に対応している飲食店の情報を収集している各種サイトを八尾あきんどOn-Doネットにまとめ、掲載。
◆枚方市
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける飲食店等によるテイクアウトやテラス営業のための路上利用について、地方公共団体等が一括して占用許可の申請すると、道路占用の許可基準が緩和。デリバリー事業を実施する団体を応援、市内の飲食店の販路拡大を支援する団体を補助するため、枚方市販路拡大補助金を創設。
◆箕面市
売上が減少している市内の飲食店と、外出自粛で外食ニーズが高まっている市民を応援するため、箕面FMまちそだて株式会社と箕面商工会議所が協力し、市内でテイクアウトやデリバリーに対応する飲食店を紹介するホームページ「箕面テイクアウトごはん~おうちでお腹いっぱい!箕面テイクアウト・デリバリー情報室~」を開設。
コロナ禍で苦境に立たされている飲食店を支援するために、各市町でさまざまな対策がなされています。営業開始時間を「昼飲み」需要に応える居酒屋、デリバリーやテイクアウトサービスを新規導入する店舗、また業態転換など、事業を継続するために営業スタイルを変えている飲食店があります。
※コロナ禍での飲食店の変化についてはこちらの記事でも紹介しています。
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