トリマーが気をつけるべき事業系廃棄物の処分と環境対策

トリマーが知っておくべき事業系廃棄物の適切な処分方法:
これからトリミングサロンを開業される方へ!
トリミングサロンでは、ペットの毛や使用済みの資材など、さまざまな廃棄物が発生します。これらは事業活動に伴う廃棄物として法律に基づいた適切な処分が求められます。本記事では、事業系廃棄物の基礎知識や種類ごとの処分方法、必要な手続きや関連法令など、トリマーが知っておくべき情報を詳しく解説します。
廃棄物の適切な処分方法
動物の毛は事業系一般廃棄物?産業廃棄物?
動物の毛は多くの自治体で事業系一般廃棄物として処理されますが、自治体によっては産業廃棄物とみなされる場合もあります。以下の点を確認し、適切に処理しましょう。
- 自治体のルールを確認:排出量によって扱いが異なる場合があります。
- 適切な分別と処理:大量に出る場合は業者に委託するのが安全。
- 環境に配慮した処理:一部の自治体ではリサイクルを推奨しています。
1. 一般廃棄物の処理
トリミングサロンで発生する事業系一般廃棄物には、以下のようなものが含まれます。
- 紙くず(領収書、チラシ、包装材など)
- 段ボール
- プラスチック製の容器
- ペット用のケア用品の包装材
これらの廃棄物は、自治体のルールに従い、一般廃棄物として適切に処理する必要があります。
2. 産業廃棄物の処理
産業廃棄物に分類される可能性があるものには以下が含まれます。
必ずではありませんので、詳細は必ず各自治体にお伺いください。
- 使用済みのシャンプーやリンスのボトル
- 電動バリカンや使用済みのブレード
産業廃棄物は自治体が回収せず、専門の許可を持つ業者に処理を委託する必要があります。
3. 特別管理産業廃棄物
特別管理産業廃棄物は、有害性や感染リスクが高い廃棄物で、厳格な管理が必要です。
- 血液が付着したガーゼやタオル(獣医師が関与する場合)
- 感染症の恐れがある廃棄物
該当する廃棄物が発生した場合は、専門の処理業者に委託し、適切な処理を行いましょう。
また自治体によって処分の仕方は変わる可能性があるので、詳細は各自治体にお伺いください。

トリミングサロンで使用する練習用マネキンの廃棄方法
トリミングの技術向上のために使用するマネキンは、事業活動で発生するごみとなるため、廃棄方法には注意が必要です。材質や形状によって処分方法が異なるため、自治体のルールや廃棄業者の指示を事前に確認しましょう。
- 毛が取り外せるタイプ:骨組み部分は「不燃ごみ」や「事業系プラスチックごみ」、毛の部分は「可燃ごみ」として処分することが一般的ですが、自治体ごとにルールが異なります。
- 一体型マネキン:サイズや材質によって「粗大ごみ」「事業系一般廃棄物」「産業廃棄物」などに分類されることがあります。処分前に自治体や廃棄業者に確認しましょう。
- メーカーの指示がある場合:一部のメーカーでは回収やリサイクル対応をしている場合があるため、購入元やメーカーの案内を確認するのもおすすめです。
トリミングサロンの事業活動から発生するごみは「事業系一般廃棄物」に該当するため、家庭ごみとして処分せず、必ず自治体または廃棄業者に相談の上、適切に処理してください。
廃棄物処分の具体的な手続き
事業系廃棄物の処理には、自治体の許可を得た業者との契約が必要です。
- 事業系一般廃棄物:自治体指定の業者と契約し、定期回収を依頼。
- 産業廃棄物:産業廃棄物収集運搬業者と処分業者の両方の許可を確認。
- マニフェスト制度:産業廃棄物は適切な処理を追跡できるよう、管理票(マニフェスト)を発行。
適切な処分業者を選ぶ際には、自治体の公式サイトで最新情報を確認しましょう。
廃棄物処分時に遵守すべき法律と事業者の責務
事業系廃棄物の処分は、「廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)」に基づいています。
- 違反すると行政指導や罰則の対象になる。
- 産業廃棄物を排出する場合は、マニフェストを適切に管理。
- 適切な処理業者を選び、不法投棄を防ぐ。
自治体ごとの追加ルールもあるため、最新のガイドラインを定期的に確認しましょう。
環境負荷を軽減するためのリサイクルの推進
廃棄物のリサイクルは、コスト削減や企業イメージ向上にもつながります。
- シャンプーボトルや段ボールはリサイクルへ。
- 地域のリサイクルキャンペーンを活用。
- 業界団体の環境セミナーに参加し、最新情報を得る。

万が一に備えて:ペットの体調の急変や最悪の場合
トリミングサロンでペットが亡くなるケースは非常にまれですが、可能性がゼロではないため、万が一に備えた対応を考えておくことが重要です。
適切な対策を講じておくことで、スムーズな対応が可能になり、飼い主への配慮や適正な処理が行えます。
1. 獣医との連携
緊急時に迅速な対応ができるよう、あらかじめ信頼できる動物病院をリストアップし、連携を取れる状態にしておきましょう。特に、救急対応が可能な施設を把握しておくと安心です。また、サロン内でペットの体調に異変を感じた場合は、早めに飼い主への連絡と様子を見て緊急性が高い場合は獣医へ相談し、最適な処置が受けられるようにしましょう。
2. 状況の整理と飼い主への連絡
万が一、サロン内でペットが亡くなった場合は、まず落ち着いて状況を整理し、迅速かつ丁寧な対応を心がけましょう。
- ペットの状態を確認し、死亡が疑われる場合は獣医師に相談する。
- 飼い主にすぐに連絡し、状況を正確に伝える。
- 飼い主の意向を尊重しながら、適切な対応方法を提案する。
飼い主にとって、ペットの死は大きな悲しみを伴うため、言葉遣いや対応には十分な配慮が求められます。
落ち着いたトーンで説明し、選択肢を提示しながら、できるだけ負担を軽減できるようにしましょう。
3. ペット葬儀業者との連携
飼い主の希望や相談に応じて、信頼できるペット葬儀業者を紹介できるようにしておくと万が一に備えて安心です。
- 個別火葬や合同火葬などの選択肢を説明できるようにしておく。
- 近隣のペット火葬場や訪問葬儀業者の情報を整理しておく。
- 自治体による処理方法についても確認し、必要に応じて案内する。
自治体によってはペットの死体を一般廃棄物として扱う場合もありますが、飼い主の感情を考慮すると、ペット専用の葬儀業者を案内する方が適切なケースが多いです。そのため、事前にいくつかの業者と連絡を取り、対応可能なサービスを把握しておくと良いでしょう。
トリミングサロンのごみの捨て方に関するよくある質問
Q1. トリミング後の犬や猫の毛は何ごみとして捨てればいいですか?
A1. トリミングサロンで発生する動物の毛は「事業系一般廃棄物」に分類されるため、家庭ごみとして処分することはできません。
自治体のルールに従い、産業廃棄物処理業者に委託するか、自治体指定の処分方法に従う必要があります。
Q2. シャンプーやリンスの空ボトルは何ごみですか?
A2. プラスチック製のボトルは「プラスチックごみ」または「事業系一般廃棄物」として処分するのが一般的です。自治体によって異なるため、分別ルールを確認しましょう。
Q3. 使い捨てのシャンプーキャップや手袋の捨て方は?
A3. 使い捨てのプラスチック製キャップやビニール手袋は「事業系一般廃棄物」に該当します。自治体のルールを確認し、適切な方法で処分しましょう。
Q4. 破れたタオルや古いバスタオルはどう処分すればいいですか?
A4. 布製品の処分方法は自治体によって異なりますが、多くの場合、「事業系一般廃棄物」として処理する必要があります。再利用できる場合は、清掃用のウエスとして活用するのもよいでしょう。
Q5. 使い捨てのペットシーツは何ごみになりますか?
A5. ペットシーツは「事業系一般廃棄物」として処理する必要があります。衛生面を考慮し、ビニール袋に密閉して処分しましょう。
Q6. トリミング用のハサミやバリカンはどのように処分すればいいですか?
A6. 金属製のハサミは「事業系不燃ごみ」または「小型金属ごみ」として処分できます。バリカンは充電式や電池式によって異なり、リサイクル回収が必要な場合もあるため、自治体のルールを確認してください。
Q7. シャンプーやリンスの残りはどのように処分すればいいですか?
A7. 中身が残っている場合は新聞紙などに吸わせて「事業系一般廃棄物」として処分するか、排水口に流せるかを自治体のルールで確認してください。容器は分別して処分しましょう。
Q8. トリミングで使うアルコール消毒液の空ボトルは何ごみ?
A8. プラスチック製のものは「事業系プラスチックごみ」、ガラス製のものは「事業系不燃ごみ」として処分できます。キャップの材質によっては分別が必要な場合があるので、事前に確認しましょう。
Q9. トリミングの際に出る紙くず(レシート、タオルペーパーなど)は?
A9. レシートは感熱紙が含まれるため「事業系一般廃棄物」として処分します。タオルペーパーやティッシュペーパーも同様に処分する必要があります。
Q10. トリミング用のスポンジやブラシはどのように処分すればいいですか?
A10. スポンジは「事業系一般廃棄物」、ブラシはプラスチック製なら「事業系一般廃棄物」、金属製なら「事業系不燃ごみ」として処分できます。
違反するとどうなる?
- 事業ごみを家庭ごみに混ぜて出すと、不法投棄とみなされ、罰則の対象になる可能性があります。
- 適切な処理をしていないと行政指導を受けることもあるので、早めに確認しましょう。
なお、処分方法は自治体ごとに異なる場合があるため、詳細は必ず管轄の自治体に問い合わせて確認することをおすすめします。
まとめ
トリミングサロンで発生する廃棄物は、適切な分類と処理が必要です。法律を遵守し、自治体のルールに従うことで、安全かつ持続可能なサロン運営を目指しましょう。本記事を参考に、適正な廃棄物管理を実践し、環境保護にも貢献してください。
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[著者]

経歴:2019年にエコブレインに入社。以降5年間、広報部での経験を活かし、環境保護の重要性を広めるための活動に尽力している。特にデジタルマーケティングとコンテンツ制作に強みを持ち、多くの記事を執筆している。
趣味: 読書、ヨガ、カフェ巡り
特技: クリエイティブライティング、データ分析とマーケティング戦略立案