エコブレイン

処理期限迫る!「低濃度PCB廃棄物」って一体なに?

コラム

処理期限迫る!「低濃度PCB廃棄物」って一体なに?

2020/07/29

PCBはなかなか馴染みのない言葉かと思います。


PCB」とは、PolyChlorinated Biphenyl=ポリ塩化ビフェニルの略称のことです。これは、人工的に作られた、主に油状の化学物質です。トランス(変圧器)やコンデンサー、安定器などの電気機器の絶縁油など広い用途で使用されてきました。

 

しかし、人体への有毒性や生態系へ悪影響を及ぼすことが判明しています。PCBを慢性的に体内に摂取することで中毒症状が引き起こされ、爪や口腔粘膜の色素沈着、吹き出物、手足のしびれ、食欲不振などが報告されています。

 

そのため1972年以降は製造や新たな使用が禁止されました。しかし、PCB処理施設の設置はかなわず、製造中止以降約30年間ほとんど処理が行われず、長期での保管が続きました。

 

保管の長期化により環境汚染が懸念され、処理を推進するため「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(PCB特別措置法)が2001年公布、施行されました。世界的にも、国際的な規制の取り組みが始まっており、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約が2004年に発効しています。

 


まず「低濃度PCB」とは?



PCB廃棄物は、PCB濃度により高濃度PCB廃棄物低濃度PCB廃棄物に分類されます。

PCB濃度が5,000mg/kg以下の廃棄物とを合わせて低濃度PCB廃棄物と呼ばれています。(2019年の省令改正により可燃性のPCB汚染物等のみPCB濃度が100,000mg/kg以下に変更されました)

 

 

(高濃度)PCB廃棄物

低濃度PCB廃棄物

定義

PCBを使用した電気機器廃棄物

PCB濃度が0.5%=5000ppmを超えるもの)

微量PCB汚染廃電気機器等:非意図的にPCBが混入した廃棄物

低濃度PCB含有廃棄物:PCB濃度が5,000mgkg以下の廃棄物

※低濃度PCB含有汚染物:PCB濃度が100,000mg/kg以下の汚泥、紙くず、木くず、繊維くず、廃プラスチック類

処理先

中間貯蔵・環境安全事業(株)(JESCO

無害化処理認定施設

PCBに関する特別管理産業廃棄物処理の許可施設

(環境省)[ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物の期限内処理に向けて]を参考に作成

 

低濃度PCB廃棄物も適正に処理する必要があります。本当に処理対象なのか、高濃度PCB含有廃棄物・低濃度PCB含有廃棄物を知るために、濃度分析をする必要もあるでしょう。

 


処理期限があるって本当?



前述したストックホルム条約ではPCBに関し、2025年までに使用の全廃、2028年までの適正な管理が求められており、日本は2002年にこの条約を締結しています。

 

PCB特別措置法が2018年に一部改正され、「低濃度PCB廃棄物は平成39年(2027)3月31までに処分委託を行わなければならない」とされました。期限内の適正処理が、所有者に義務付けられているのです。

 

低濃度PCB廃棄物の処理はJESCOではなく、民間の処理事業者により行われています。低濃度PCB廃棄物の処理事業者は、環境大臣が個別に認定する無害化処理認定事業者と都道府県市の長からPCB廃棄物に係る特別管理産業廃棄物の処分業許可を得た事業者があります。

 


助成金があるって本当?



中小企業などを対象に、保有する電気機器類の低濃度PCBの分析・処理費の一部を支援する「助成制度」があります。東京都やその他の都道府県に各制度が設けられています。

東京都では「東京都微量PCB廃棄物処理支援事業」として、PCBに汚染された可能性のある電気機器廃棄物の分析、微量PCB廃棄物の処理費用の一部を助成。適用を受けるには2021331日までに申請が必要です。

 


助成率:分析 助成対象経費の50%(上限12,500円)

    処理 助成対象経費の50


 

※高濃度PCB廃棄物についての助成制度はまた別途あります。

 

低濃度PCB廃棄物の処理なら当社にお任せ!



とはいえ、低濃度PCB廃棄物は定めが非常に厳しく、取り扱いも難しいものです。加えて、処理期限が迫っている、となればさらに困ってしまうもの。

 

「どこに依頼したらいいか分からない」

「期限内に迅速に処分したい」

「何も分からないからとにかく相談したい!」

そんなお声に、遠藤商会がお応えします!

 

遠藤商会は長年、様々な廃棄物のお悩みを解決し続け、専門の提携会社と業務委託をすることで、低濃度PCB廃棄物のご相談から回収まで承れるようになりました。

 

回収までの流れ

①お問い合わせ・ご相談⇒②情報提供・概算お見積り(無料)⇒③濃度分析依頼⇒④詳細お見積り⇒⑤発注・各種契約⇒⑥日程調整⇒⑦回収・本作業⇒⑧処分完了後発行書類等は弊社が責任もって排出事業者様にお届けします!

 

本当に処理対象なのか、高濃度PCB含有廃棄物なのか低濃度PCB含有廃棄物なのか、分からない状態では何の行動にも出れませんのでまずは現状を知ることが大切です。ご依頼は濃度分析依頼だけでもOKです。

 

 

低濃度PCB廃棄物の処理に関することでご不明点、お困りのことがあれば、株式会社エコ・ブレイン(株式会社遠藤商会グループ)までお気軽にお問い合わせください!

 

 

 

現状のごみ処理が適切かどうか分からない、ごみにかかるコストをもっと下げたい、突発的にでた大量のごみをどうにかしたい、臭いや騒音問題で近隣から苦情が多発、とにかくごみ問題で困っている!など、どんなごみのお悩みもお任せください。20年以上様々なごみ問題を解決してきた実績とノウハウがあります。困った!の電話一本いただければ、経験豊富なコールセンターが迅速に対応いたします。今まで築いてきた全国各地の協力ネットワークもフル活用。北海道から沖縄まで日本全国が対応エリアです。大小関係なくごみの困ったは弊社ごみの専門家までお気軽にご相談ください。

メール お問い合わせ