レジ袋有料化! エコバッグって本当にエコなの?
2020年7月1日より容器包装リサイクル法の省令改正のため、レジ袋の有料化がスタートしました。
以前から廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの問題は取り上げられており、プラスチックの過剰な使用を抑制しようという動きがありました。プラスチックごみ削減のため、有料化以前からエコバッグ(マイバッグ)の推奨、カップやストローを紙製のものへ転換などに取り組んでいる企業も数々あります。
レジ袋有料化から1か月が経ち、街中でもエコバッグ(マイバッグ)を手にする人を多く見かけるようになりました。コンビニエンスストア大手3社が発表したレジ袋の辞退率は、セブン―イレブンが75%、ファミリーマートが77%。ローソンが76%(8/4時点)と、高い水準となっています。
エコバッグって本当に環境にいいの?
みんながエコバッグ(マイバッグ)を持てば、プラスチックごみなどの環境問題は解決するのでしょうか? 実は、エコバッグ自体にも問題はあるのです。
「Life Cycle Assessment of grocery carrierbags」(2018年)という14種類のショッピングバッグを比較したデンマークの調査があります。これは、原材料・製造・使用・廃棄を考慮した上で、環境へ与えるフットプリント(負荷)を計算しています。
この調査で分かったことは、なんと、紙袋は約11回、布バッグは約840回、オーガニックコットンの袋は約2400回再利用されないと、プラスチックの袋よりエコにならないということ!
<プラスチックの袋よりエコになるために使用する回数>
布バッグ:約840回
オーガニックコットンの袋:約2400回
※プラスチックの袋はゴミ袋として再利用されるとのこと
もちろん、環境に配慮した素材やリサイクル素材を使用したエコバッグも登場していますので、一概には言えませんが。ですが、使わないエコバッグがあったり、何度も買い替えたりすると、レジ袋を使うよりもエコではなくなってしまいます。ただ、エコバッグを継続して使用することは環境に良いことは間違いありませんので、できる範囲でマイバッグを持参して使っていきたいところです。
また、指定のごみ袋がない地域では、レジ袋をごみ袋として使用する人も多いです。レジ袋は持ち手があるので縛ることができますし、においも閉じ込めることができるので非常に利便性が高いです。しかし、レジ袋有料化にともない、指定ごみ袋のない地域に住む人もごみ出しのための袋を購入する必要がでてきます。ごみ袋と一言でいっても用途によりサイズや種類は異なるでしょうし、ある程度まとまった数での販売となっています。ごみ袋の需要は今後さらに高まっていくでしょうし、プラスチックごみ削減の新たな課題になるかもしれません。
食中毒が発生しやすい夏場
気をつけたいエコバッグの衛生面
新型コロナウイルス感染症拡大で、衛生面や消毒にこれまで以上に関心が高まっていますが、梅雨が明け暑くなってきた今は食中毒の危険性も高まり、さらに注意していきたいところ。
では、外出したときに使用して、何回も使い続けることになるエコバッグの衛生面はどうなっているのでしょう?
農林水産省食品安全政策課は「エコバッグを清潔に保つための5つのポイント」を公開しています。
目につく汚れやにおいがなかったとしても、知らぬ間に肉や魚の汁、野菜の土が、エコバッグに付着することがあるとのこと。そのまま使い続けると、エコバッグ内で食中毒菌が増殖し、新たに購入した食品に菌が付着する危険性を喚起しています。
エコバッグを清潔に使うため、下記のポイントを日頃から気をつけましょう。
・肉、魚、野菜はポリ袋に入れる
・肉、魚、冷蔵・冷凍食品などの冷たい物は、まとめて入れて、温かいものと、密着しないようにする
・食品と日用品を入れるエコバッグは区別する
・食品を入れたエコバッグの持ち運びは、短時間に
機能性が高いものやデザイン性が高いもの、環境には配慮したものなど…、様々な種類が登場しているエコバッグの中には、洗いやすさを重視したものも。洗いやすいか・頻繁に洗えるか(耐久性はあるか)・乾かしやすいか、冷たいものと温かいものを区別できるか、などといった衛生面の観点からエコバッグを選ぶと、安心かもしれませんね。
プラスチックごみなどについて疑問やお困りのことがあれば、株式会社エコ・ブレインまでお気軽にお問い合わせください!