食品(フード)ロスを減らして「廃棄ゼロ」の社会へ!
「食品ロスの削減の推進に関する法律」(略称 食品ロス削減推進法)が、2019年10月1日に施行されました。食品ロスの削減に関し、国、地方公共団体等の責務等を明らかにするとともに、食品ロスの削減を総合的に推進することを目的としています。
「食品ロス(フードロス)」とは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことを指します。日本では、年間2,550万トンの食品廃棄物等が出されており、そのうち「食品ロス」は612万トン!国民一人当たりに換算すると"お茶腕約1杯分(約132g)の食べもの"が毎日捨てられていることになるそう。(農林水産省及び環境省「平成29年度推計」より)
食品ロスは国際的にも関心が高まっている課題であり、「持続可能な開発目標」(SustainableDevelopment Goals:SDGs)のなかで、2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させること等と盛り込まれています。
日本でも2019年7月に公表された食品リサイクル法の基本方針で、食品関連事業者から発生する事業系食品ロスを2000年度比で、2030年度までに半減させる目標が設定されたりと、国全体の動きとして食品ロスの削減の推進が図られています。
企業での取り組み
食品ロスを削減するため、スーパーなどの食品小売業者やお菓子メーカーなどの食品製造業者といった食品関連事業者はもちろん、地域全体で取り組んでいる自治体もあります。
イオン(株)
・プライベートブランド商品の賞味期限の年月表示化
・廃棄物発生量の「見える化」による削減と従業員の意識向上
・店舗における納品期限の緩和(従来の基準から1/2残しへ変更)
・消費者に向けた店舗での食品ロス削減の啓もう活動
セブン&アイグループ
・常温加工食品“全カテゴリー”の納品期限を緩和
・店舗でのエコレシピの配布と実演
・「即食商品」=調理可能な状態に準備された商品の開発
・在庫の見直し/計画的な製造-販売計画の共有
ファミリーマート
・食品廃棄物再生利用の取り組み/廃食用油リサイクル
・商品の発注精度向上と季節商品の予約販売強化
・おでん販売方法の見直し(パック詰めされた具材を、注文を受けてから電子レンジで加熱調理する新方式へ)
コロナ禍での取り組み
新型コロナウイルス感染症対策のため、学校の休校や外出自粛、飲食店の休業・営業時間短縮要請などにより、未利用食品の発生が問題視されています。
これらの未利用食品については、まず新たな販路を確保して売り切ること、販売が困難な場合にはフードバンクへの寄附を行い、必要な食べ物を十分に入手することができない方に提供するなどによって、食品としての有効活用が図られます。
農林水産省ではこうした取り組みを推進するため、販売促進するビジネスやフードバンクの情報提供や支援を行ってきており、今後も発生すると見込まれる未利用食品の有効活用ため更なる取り組みを展開させています。
未利用食品の販売を促進するビジネスの一覧
ビジネス名 | 運営企業名 |
食品原料WEBマッチングサービス「シェアシマ」 | ICS-net株式会社 |
食品ロス削減を目指すサービス「ecobuy」 | 株式会社NTTドコモ |
社会貢献型フードシェアリングプラットフォーム | 株式会社クラダシ |
temite | Creation City Lab株式会社 |
フードシェアリングサービス「TABETE」 | 株式会社コークッキング |
Otameshi | 株式会社SynaBiz |
ロスゼロ | 株式会社ビューティフルスマイル |
No Food Loss | みなとく株式会社 |
割引・特売・詰め放題ショッピングサービス | Render株式会社 |
(出所:農林水産省 令和2年6⽉18⽇時点)
それでも出てしまう食品廃棄物はリサイクルへ!
上記のような取り組みをしても、どうしても生鮮品や総菜などの加工品の売れ残り、食べ残しなど、食品廃棄物が出てしまうこともあるでしょう。
ゴミとして処分するのだけではなく、食品廃棄物は飼料、肥料、メタン等にリサイクルすることもできます!ただ処分されるだけだったものも、再資源化されることで、資源の消費を抑制し、環境への負荷をできる限り減らすことが可能となります。
様々なごみ問題を解決してきたエコ・ブレインでは、食品リサイクルについても取り組んでいます。食品リサイクル化によってコスト削減できた事例もありますし、弊社では食品残さの一部の買い取りをおこなっています。
処理フローを知りたい、どれがリサイクル対象となるか分からないなど、食品リサイクルについてお困りの方、疑問がある方は、エコ・ブレインまでお問い合わせください!