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産業廃棄物の資格とは?必要な資格・許可・講習を解説

2022/08/24

産業廃棄物に関わる仕事を始めるとき、「資格を取れば営業できるのか」「排出するだけでも資格が必要なのか」と迷うことがあります。産業廃棄物の制度では、個人に求められる資格・選任要件、講習会の修了、事業者が取得する処理業の許可を分けて考えることが大切です。

結論として、通常の産業廃棄物を排出するだけなら、担当者全員に一律の法定資格が必要なわけではありません。一方、特別管理産業廃棄物を生ずる事業場では、事業場ごとに特別管理産業廃棄物管理責任者を選任する必要があります。また、他社から委託を受けて収集運搬・処分を行う場合は、業務内容に応じた許可が必要です。

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産業廃棄物の資格・講習・許可の違い

「収集運搬の資格」「処分業の資格」「産廃の国家資格」といった表現がありますが、資格と許可は同じものではありません。

区分 主な対象 役割
資格・選任要件 個人 特別管理産業廃棄物管理責任者や技術管理者など、一定の業務を担当するための要件
講習会・研修 個人・事業者 法令や実務を学び、許可申請や責任者選任に必要な知識・要件を整えるもの
処理業の許可 法人・個人事業者 他者の産業廃棄物を業として収集運搬・処分するための行政上の許可

講習会を修了しても、それだけで処理業を営業できるわけではありません。自治体が案内する講習会の修了証などを添えて、都道府県や政令市へ許可申請を行い、審査を受ける必要があります。

産業廃棄物を排出するだけなら資格は必要?

通常の産業廃棄物を排出する事業場では、担当者全員に特定の資格が必要とされているわけではありません。ただし、資格が不要でも、排出事業者には廃棄物を適正に処理する責任があります。処理業者へ委託した後も、排出事業者としての責任がなくなるわけではありません。

委託時は、次の点を確認しましょう。

  • 廃棄物の種類・性状・数量を正しく区分する
  • 収集運搬業者と処分業者が、それぞれ必要な許可を持っているか確認する
  • 許可証に対象品目、地域、処理方法が含まれているか確認する
  • 委託契約書を締結し、マニフェストを適切に管理する

自社で排出した廃棄物を自社で運ぶ場合は、他者から委託を受けて運ぶ場合の収集運搬業許可とは扱いが異なります。ただし、飛散・流出・悪臭を防ぐ収集運搬基準や、車両表示などのルールは守らなければなりません。

許可申請に関係する産業廃棄物処理業講習会

公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)は、処理業の新規許可申請を予定する人向けに、収集運搬、処分、特別管理産業廃棄物の講習会を実施しています。2026年度の受講料は次のとおりです。

課程 オンライン 対面
産収 27,500円 33,000円
産処 42,900円 53,900円
産収処 62,700円 74,800円
特収 40,700円 51,700円
特処 61,600円 75,900円
特収処 91,300円 108,900円

オンライン形式は講義動画の視聴後に会場で試験を受け、対面形式は会場で講義と試験を受けます。

修了証を許可申請に使用する場合、多くの自治体では修了日から5年間とされていますが、取扱いが異なる場合があるため申請先に確認しましょう。

一般的には、業務範囲を決め、自治体へ相談し、対応する講習会を修了したうえで申請書類を整え、許可申請・審査・許可証交付という流れになります。

特別管理産業廃棄物管理責任者とは?

特別管理産業廃棄物を生ずる事業場では、事業場ごとに特別管理産業廃棄物管理責任者を選任します。感染性産業廃棄物、廃PCB、廃石綿、一定の有害物質を含む廃棄物などが対象となり、発生量が少なくても選任が必要です。

責任者は、発生量・保管状況の把握、処理計画、許可業者との契約、マニフェストなどを管理します。選任要件は感染性かそれ以外かで異なり、医師・薬剤師・看護師などの資格、学歴、実務経験のほか、JWセンターの講習会修了が関係します。2026年度の特管責任者講習会は、オンライン14,300円、対面15,400円です。自治体によって認められる講習や届出の扱いが異なるため、事業場を管轄する自治体に確認してください。

廃棄物処理施設技術管理者とは?

廃棄物処理法第21条により、法令上の対象となる廃棄物処理施設の設置者には、施設の維持管理に関する技術上の業務を担当する技術管理者が必要です。要件は学歴や実務経験などで異なり、施設の種類に応じて、産業廃棄物の中間処理、焼却、最終処分、破砕・リサイクルなどのコースを選びます。

日本環境衛生センターの講習は、法令上の資格要件を補うものです。基礎・管理課程は18歳以上であれば学歴・経験を問わず受講できますが、管理課程のみは学歴などに応じた実務経験が必要です。これは単純な「産廃の国家資格」ではなく、法令上の要件、施設の種類、講習修了などを総合して判断します。

委託先を選ぶときは資格より許可証を確認する

委託先を選ぶ際は、担当者の資格だけでなく、次を確認します。

  • 収集運搬と処分について、必要な許可がそろっているか
  • 排出する廃棄物の品目・地域・処理方法が許可証に含まれるか
  • 委託契約書、マニフェスト、処分終了までの管理体制が整っているか
  • 積替え保管や再委託を含む処理ルートを説明できるか

環境省の優良産廃処理業者認定制度は、遵法性、情報公開、環境配慮、電子マニフェスト、財務状況などを基準に処理業者を認定する制度です。個人資格ではありませんが、委託先を比較する際の判断材料になります。

よくある質問

産業廃棄物収集運搬の講習を受ければ営業できますか?

できません。講習会の修了は許可申請に関係しますが、修了証だけで営業はできません。必要な許可を自治体へ申請し、許可証の交付を受ける必要があります。

特別管理産業廃棄物が少量でも責任者は必要ですか?

必要です。特別管理産業廃棄物を生ずる事業場では、発生量や頻度にかかわらず、事業場ごとに責任者を選任します。

まとめ

通常の産業廃棄物を排出するだけなら、担当者に一律の資格は必要ありません。ただし、排出事業者として適正処理、委託契約、マニフェスト管理を行う責任があります。処理業を始める場合は、収集運搬・処分、通常・特別管理の区分に応じた許可が必要です。特別管理産業廃棄物を生ずる事業場では管理責任者を、対象施設を設置する場合は技術管理者を選任します。

資格・講習・許可の判断に迷う場合は、廃棄物の種類、性状、発生場所、処理方法を整理し、申請先の自治体や専門業者へ相談しましょう。

参考情報


※本記事は2026年9月15日時点で確認した情報を基に作成しています。講習料、申請書類、修了証の取扱いなどは変更される場合があるため、申請先の自治体および各講習機関の最新情報をご確認ください。

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サービス紹介



[著者]

Y・T

名前: 鈴木 音葉 (Otoha Suzuki)
経歴:2019年にエコブレインに入社。以降5年間、広報部での経験を活かし、環境保護の重要性を広めるための活動に尽力している。特にデジタルマーケティングとコンテンツ制作に強みを持ち、多くの記事を執筆している。
趣味: 読書、ヨガ、カフェ巡り
特技: クリエイティブライティング、データ分析とマーケティング戦略立案

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