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日本の廃棄物量は? 月によって変化はある?

コラム

日本の廃棄物量は? 月によって変化はある?

2022/07/13
私たちは日々、家庭や事業所などでごみを排出して過ごしています。毎日の生活の中でごみはどうしても出てきてしまうものですが、ごみが環境に与える影響は多大です。ごみが増えることはもちろん、回収や焼却時にCO2が発生したり、埋立などによる土壌汚染、と多様な環境問題となっています。

現在、地球が抱える様々な環境課題解決のため、世界的にも廃棄物を削減する動きが出ており、日本でも同様の動きが見られています。

では、実際に日本国内の廃棄物量や処理量はどうなっているのでしょうか? また、月ごとによって廃棄物の量に変化は見られるものなのでしょうか? 


日本の年間ごみ排出量

【一般廃棄物】
令和2年度におけるごみ総排出量は4,167万トン、1人1日当たりのごみ排出量は901グラムでした。ごみの排出量を排出形態別でみると、生活系ごみが3,002万トン、事業系ごみが1,165万トンであり、生活系ごみが約72%を占めています。


ごみの総処理量は4,008万トンで、そのうち、焼却、破砕・選別等により中間処理された量(中間処理量)は3,779万トン、再生業者等へ直接搬入された量(直接資源化量)は192万トン。中間処理量のうち、直接焼却された量は3,187万トンで、直接最終処分量と中間処理後に最終処分された量とを合計した最終処分量は364万トンでした。直接焼却された量、最終処分量は年々減少傾向にあります。


【産業廃棄物】
令和2年度における産業廃棄物の全国排出量は、およそ392,152千トン。種類別にみると、汚泥の排出量が最多、次いで動物のふん尿、がれき類となっており、この3品目で全排出量の約8割を占めます。


産業廃棄物の再生利用量は約209,412千トン(全体の53.4%)、の減量化量は約173,324千トン(全体の44.2%)、最終処分量は約9,412千トン(全体の2.4%)となりました。


月別の排出・処理量は?

上記では日本国内の一般廃棄物および産業廃棄物の排出量・処理量についての年間のデータをご紹介しました。それでは、月別で見た場合、月によって排出量などに変化は見られるのでしょうか?

全国でまとめたデータはないため、都道府県ごとで主に県庁所在地が公表している数値を見ていきましょう。


■東京都(23区)
令和2年度における23区のごみ量は、区収集および、持ち込みを合わせて、2,559,812.52トン。前年度と比較して、7.5%(206,503.43トン)減少しました。

収集・持ち込み

総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

2,559,812

210,676

216,448

221,300

225,106

208,992

210,048

218,287

207,651

232,772

203,168

184,157

221,201


清掃工場・破砕ごみ処理施設搬入実績

総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

処理量

2,544,819

209,929

214,447

219,781

223,786

207,430

209,055

216,191

206,844

232,423

199,429

184,239

221,261

2,547,317

処理量には災害廃棄物を含む


月別埋立処分作業実績

総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

247,226

25,096

19,482

20,839

22,507

22,546

18,115

18,618

17,161

24,843

22,449

14,696

20,869

※小数点第1位以下は切り捨て


■埼玉県(さいたま市)
さいたま市の2020年のごみ総排出量は、410,386トンで前年比1.7%(約7千トン)の増加でした。うち家庭系ごみが306,716トン、事業系ごみが103,670トンでした。月別排出量については下のグラフにて確認できます。



■千葉県(千葉市)
千葉市の2021年4月から2022年3月までの焼却ごみの量は232,690トン、うち家庭系が168,885トン、事業系が63,805トンでした。月別のごみ量は次のようになっています。

焼却ごみの量

総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

232,690

19,708

20,322

19,965

20,354

19,747

19,313

19,208

19,388

20,574

18,614

16,194

19,303



■北海道(札幌市)
令和3年度の札幌市のごみ量は全体で566,806トン、うち家庭ごみが389,384トン、事業ごみが177,422トンでした。月ごとの量は以下のようになっています。


総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

合計

566,806

49,194

48,000

51,224

 50,362

50,006

48,918

47,732

50,364

46,914

42,499

36,252

45,341

家庭系

389,384

31,950

34,034

35,249

34,064

35,000

34,000

31,889 

34,003

31,669

30,548

25,697

31,281

事業系

17,244

17,244

13,966

15,975

16,298

15,006

14,918

15,843

16,361

15,245

11,951

10,555

14,060




■岩手県
岩手県の令和3年度のごみ排出量(集団回収量を除く)は、386,466トンとなりました。内訳は、生活系ごみ排出量(集団回収量を除く)266,854トン、家庭系ごみ排出量 228,805トン、事業系ごみ排出量 119,612トンです。
※生活系ごみは各家庭から排出されたごみ、家庭系ごみは生活系ごみから資源ごみを除いたもの

月別のごみ排出量は以下の通りです。なお、一人1日当たりの家庭系ごみ排出量は、8月が最多で614g、2月が 412gで最少となっています。

ごみ排出量


総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

合計

386,466

33,762

33,692

33,854

33,635

37,164

34,210

32,315

33,170

31,199

28,051

24,100

31,315

生活系

266,854

23,458

23,750

23,146

22,840

26,518

23,914

22,002

22,856

21,058

19,456

16,482

21,376

事業系

119,612

10,304

9,942

10,708

10,795

10,646

10,296

10,313

10,314

10,142

8,595

7,618

9,940




■秋田県(秋田市)
秋田市の令和3年度の家庭系ごみ(資源化物、水銀含有ごみを除く)排出量は57,046トンで、前年度よりも831トン減少しました。なお、令和3年度一人1日当たりの家庭系ごみ排出量は515グラムとなり、前年度より3グラム減となっています。秋田市では平成27年3月に「秋田市一般廃棄物処理基本計画」を策定、新たな減量目標を約480グラムに定めています。

家庭系ごみの排出量(資源化物、水銀含有ごみを除く)

総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

57,046

 4,898

5,295

5,225

4,941

5,672

5,066

4,718

5,237

4,195

3,985

3,349

4,463



■山形県(山形市)
山形市の令和3年度のごみの量は72,750トンで、うち家庭系ごみが51,614トン、事業系ごみが21,136でした。 なお、焼却処理施設等への搬入量は65,466トン、埋立量計は9,084トンとなりました。


総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

合計

72,750

 6,230

6,500

6,172

6,335

6,705

6,366 

6,115

6,430

6,260

5,149

4,602

5,886

家庭系

51,614

4,459

4,712

4,355

4,433

4,806

4,534

4,274

4,567

4,381

3,688

3,240

4,165

事業系

21,136

1,771

1,788

1,817

1,902

1,898

1,833

1,841

1,863

1,879

1,461

1,362

1,721

1トン未満を四捨五入しているため、累計や増減等で合わない箇所があります。



■新潟県(新潟市)
令和3年度の新潟市の家庭ごみの量は142,152トン、資源量は38,923トンでした。月別の量は以下のようになっています。

ごみ量

総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

142,152

12,333

12,744

12,178

12,749

12,894

11,542

11,702

11,978

12,625

10,335

9,288

11,784

ごみ量・・燃やすごみ、燃やさないごみ、粗大ごみ及び市のごみ処理施設への直接搬入ごみの合計


資源量

総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

72,750

3,689

4,043

4,307

3,626

3,517

3,658

3,238

3,379

2,807

2,134

1,748

2,777

資源量・・プラマーク容器包装、ペットボトル、飲食用・化粧品びん、飲食用缶、特定5品目、古紙類及び枝葉・草の合計



■愛知県(名古屋市)
名古屋市のごみ処理量は581,253トン、資源収集量は62,654トンでした。月ごとの数値は以下のようになっています。

ごみ処理量

総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

581,253

50,516

50,727

48,237

49,835

49,730

46,876

47,879

50,459

50,989

46,957

40,372

48,676


資源収集量

総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

62,654

5,131

5,264

5,464

5,430

5,537

5,507

4,821

4,922

5,530

5,147

4,507

5,395



■大阪府(大阪市)
大阪市の令和2年度に、家庭や事業所から発生するごみのうち、市や市の許可を受けた一般廃棄物収集運搬業者が収集したごみ量(一般廃棄物)は次のようになっています。


総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

普通ごみ

581,253

28,836 

29,896

27,668

27,299

25,828

25,221

26,536

25,624

30,362

26,651 

23,872

27,961

資源ごみ

294,036

2,128

2,315

2,202

2,252

2,351

2,202

2,113

1,875

 2,124

2,197

2,197

2,021

事業系ごみ(業者収集)

 176,599

36,063

36,375

40,728

43,175

40,669

40,721

43,329

42,352

45,609

38,095

35,589

43,494 

事業系ごみは業者収集しているアパート・マンション等から、資源ごみ、容器包装プラスチックとして分別排出されたものを除く。

 

■兵庫県(神戸市)
神戸市で令和3年度に発生した家庭系ごみの総収集量は294,036トン、事業系ごみ総収集量は176,599トンでした。月別の収集量は次のようになっています。


総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

家庭系

294,036

 25,545

27,126

24,945

24,587

 25,603

24,199

 22,933

 24,562

 27,198

22,400

20,376

24,562

事業系

 176,599

13,979

14,026

 15,143

15,989

15,041

 14,743

 15,450

 15,678

16,891

13,208

 11,871

14,581



■和歌山県(和歌山市)
ごみ総排出量は、令和元年度は約115,408トン、令和2年度は約111,436トンでした。令和2年度の月別のごみ排出量は以下のようになっています。


総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

合計

121,830

10,271

10,974

10,543

10,582

9,885

9,953

10,441

10,029

11,159

9,071 

8,527

10,394

家庭系

77,992

6,904

7,510

6,868

6,679

6,177

 6,079

6,521

6,300

7,186

5,735

5,465

6,570

事業系

33,005

2,420

2,397

2,776

2,990

2,808

2,944

3,073

2,909

2,959

2,493

2,341

2,894

家庭系ごみ排出量は資源を除いたもの

各数値は小数点以下を四捨五入しているため、合計が合わない場合があります



■香川県(高松市)
高松市の令和2年度のごみ量は136,117.32トン、令和3年度は134,944.60トン、うち家庭系ごみが 84,125.31トン、事業系ごみが50,819.29トンでした。令和3年度の月別ごみ量は次のようになっています。



総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

合計

134,944

11,882

11,728

 11,415

11,523

11,525

11,163

10,826

11,306

 11,920

 10,862

9,365

11,424

家庭系

84,125

7,476

 7,435

7,145

7,038

7,241

 7,076

6,661

7,008

7,201

6,908

5,903

7,028

事業系

50,819

4,405

4,292

4,269

 4,484

 4,284

4,087 

 4,164

4,298

4,719

 3,953

3,462

4,396

※小数点以下は切り捨て


■沖縄県(那覇市)
那覇市の令和2年度ごみ総排出量は100,385飛んで、前年比4.5%減となりました。うち事業系ごみは28,811トンで前年比26.3%減です。なお、許可業者の事業系ごみ量は、推計家庭ごみ量を控除後の推計値で算出しています。

令和2年度および、平成30年度、令和元年度の月別ごみ搬入状況(処理量の推移)は次のようになっています。

月別ごみ搬入状況(処理量の推移)

総量(t)

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

100,383

8,293

8,396

8,699

8,667

8,420

8,424

8,147 

7,870

 9,234

7,989 

 7,304

8,940

端数四捨五入の為、種別と合計の数値が異なる場合があります。





いかがでしたでしょうか?

今回は日本の廃棄物量について、年間および月ごとのデータをご紹介してきました。



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