電気・ガスなども値上げ、燃料費高騰のワケは?
2022/06/17
コロナ禍で困窮する日本に追い討ちをかける「値上げラッシュ」。さらに家計や企業の経済活動を圧迫するように、電気料金やガス・ガソリンなどの燃料費が高騰しています。こうした燃料費の高騰の背景には何があるのでしょうか?
今回は、電気料金やガス・ガソリン代の現状や、燃料費の高騰の要因をについてみていきます。
それぞれの現状
では、電気料金などそれぞれの値上がりの現状はどのようになっているのでしょうか?
電気料金
東京電力をはじめとする大手電力会社10社が発表した、7月の電気料金は以下のようになっています。10社とも過去5年で最高水準で、1年前より約1~3割の値上げとなっています。
7月の電気料金
7月の電気料金 | 前年同月からの増加額 | |
北海道電力 | 8763円 | 1212円 |
東北電力 | 8565円 | 1322円 |
東京電力 | 8871円 | 1898円 |
中部電力 | 8516円 | 1870円 |
北陸電力 | 7211円 | 526円 |
関西電力 | 7497円 | 752円 |
中国電力 | 8029円 | 1103円 |
四国電力 | 7915円 | 906円 |
九州電力 | 7271円 | 782円 |
沖縄電力 | 8847円 | 1379円 |
※各社の平均的な家庭の料金で、使用量の想定は一部異なる。
電気料金は燃料費調整制度により、家庭負担の軽減のため上限価格が設けられています。7月は電力は10社中7社が到達しており、上限を超えると会社の負担となります。
★燃料費調整制度とは?
火力発電のための燃料(原油、液化天然ガス、石炭)の価格変動に応じて毎月の電気料金を調整し、価格変動を電気代に反映させるための制度。燃料費調整制度により調整された額が「燃料費調整額」として、普段支払っている電気料金に含まれています。
政府は7日に開かれた関係閣僚会議で、厳しい電力需給を示し、7年ぶりに節電を要請。対象となるのは全国、期間は7月から9月まで。家庭と企業に生活や経済活動に支障のない範囲での節電協力を要請しました。
また、経産省は5月27日、今冬に大規模停電の恐れが高まった場合、大企業などを対象に「電力使用制限」の発令を検討することを明らかにしました。違反すれば罰金が科される強制的な措置で、幅広く経済活動に影響が及ぶ可能性があります。
ガス料金
都市ガス大手4社は27日、7月のガス料金を発表しました。4社とも前月より値上げしており、前年同月と比較すると大幅な増額となっています。
7月のガス料金
7月のガス料金 | 前年同月からの増加額 | |
東京ガス | 5886円 | 1192円 |
大阪ガス | 6512円 | 1137円 |
東邦ガス | 7135円 | 1312円 |
西部ガス | 6659円 | 969円 |
※各社の平均的な家庭の料金で、使用量の想定は一部異なる。
ガス料金は、原料の変動分を転嫁する国の制度(「原料費調整制度」)があり、家庭負担の軽減のため上限価格が設けられています。7月は東京ガスが初めて上限価格に達し、上限を超えると会社の負担となります。
★原料費調整制度とは?
都市ガスの原料であるLNG(液化天然ガス)・LPG(液化石油ガス)の価格変動を適切に反映させるため、その変動に応じて、毎月自動的にガス料金を調整する制度です。貿易統計にもとづく3ヶ月の平均原料価格に基づき、原則として料金を毎月調整します。
ガソリン代
石油情報センターによると、6月13日時点のレギュラーガソリンの店頭価格(全国平均)は、前の週に比べて1.4円値上がりし、1リットルあたり171.2円となりました。燃料油価格激変緩和補助金の上限引き上げもあり、上昇は落ち着きを見せていますが、依然高止まりが続いています。
破線:補助がない場合のガソリン価格 実線:補助後のガソリン価格
★燃料油価格激変緩和対策とは?
コロナ禍で高騰している原油価格が経済回復の重荷にならないことを目的に、石油元売・輸入事業者に価格上昇を抑える原資を支給して、小売価格の急騰を抑制することをねらった補助金です。全国平均ガソリン価格が1リットル170円以上となったときに、政府が価格抑制のために1リットルあたり35円を上限に燃料油元売りに支給。
燃料費高騰の理由
電気料金やガス・ガソリン価格の高騰は、原料である原油などの燃料の価格上昇が反映されています。では、そもそも燃料の価格高騰の背景にはどういった理由があるのでしょうか?
■コロナ禍からの経済回復
21年度は世界的にコロナ禍からの経済回復が進み、各国で年長の需要が急増しました。
■円安傾向
急激に進む円安も、円建ての輸入価格を引き上げています。原油の決済はドルで行われるため、取引量は変わらずとも、原油価格が上昇するに伴い、ドルを調達する量も増え、必然的に円安に。円安になれば、原油の仕入れ値が上昇しますので、悪循環となります。
■OPECプラスが原油の減産延長
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国による「OPECプラス」は、景気の先行きが不透明なことなどを理由に、原油の追加増産を見送ってきました。7、8月の2カ月限定で原油増産に動き出すとのことですが、原油価格に大きな変化はありません。
■ロシアによるウクライナ侵攻
米国とサウジアラビアに次ぐ世界3位の産油国である「ロシア」。資源国ロシアがウクライナに侵攻した今年2月以降、供給不足への懸念が高まり、原油や天然ガス価格は一段と上昇しました。
値上げをカバーするためには
今後しばらくの間、エネルギー価格は高水準に留まるとみられています。
値上げによるダメージを減らすための対策としては、「エアコンの使用頻度を減らす」などの取り組みがありますが、より明確な効果を求めたい場合は「電力会社・ガス会社ごと見直す」というのもお勧めです。一括比較サイトなどで各会社の料金プランを見比べ、乗り換えを検討してみても良いでしょう。
そのほか、LED照明など省エネ機器の導入や、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギー発電の導入なども挙げられます。一般家庭や法人・企業など規模によってできる範囲が変わってきますので、状況に合わせてこの値上げラッシュに対応していきましょう。
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(参考サイト)石油情報センター|石油製品価格調査