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大型施設でのサスティナブルな取り組みとは?

コラム

大型施設でのサスティナブルな取り組みとは?

2022/03/04
テナントがたくさん入った商業施設や、会議やイベントが行われるホテルといった施設など、人が多く利用する大型施設は、毎日出るごみも多くなります。大型の施設では店舗ごとや催しごとにさまざまな廃棄物が出ますし、多くのエネルギーが使われます。

2020年に「レジ袋の有料化」がされ、廃棄物の減量やCO2削減などといった環境問題への意識が高まりつつます。そして、昨今「SDGs」が話題となり、企業はサスティナブルな経営を求められるようになりました。

廃棄物が大量に出る機会の多い大型施設でも、廃棄物削減をはじめとしたサスティナブルな取り組みが見られています。今回は大型施設での廃棄物関連を含んだサスティナビリティへの取り組みをご紹介します。


大型施設での廃棄物に関わるサスティナブルな取り組み

日本国内の大型施設は各地にたくさんあります。ここではその一部の施設での、主に廃棄物に関連したサスティナブルな取り組みをご紹介します。

イオンモール
各モールで、廃棄物を基本18品目に分類し、品目ごとに計量するシステムが導入されています。モールに入っている各店舗は各品目を計量した後、計量済みのシールを貼り、品目ごとの保管場所にまとめて廃棄。分別された廃棄物のうち、リサイクル可能なものは極力リサイクルし、品目ごとにリサイクル率を集計しています。テナントと協力しながら廃棄物の品目、量を明らかにすることで、廃棄物の削減および、リサイクル率向上に努めています。


そごう・西武
2030年までにプラスチック製買い物袋の使用量をゼロとし、すべての買い物袋の素材を紙等の持続可能な天然素材にすることが目指されています。その一環として、2020年7月からプラスチック製買い物袋をバイオマス30%配合の環境配慮素材に変更し、同時に有料化を実施。

また、2050年までに売上百万円あたりの食品廃棄物発生量を、2013年度比で75%削減、さらに食品廃棄物のリサイクル率100%を目標としています。西武池袋本店では、レストランや社員食堂で発生した生ごみを有機肥料化する取り組みがなされています。


東京国際フォーラム
施設内で排出されるごみは徹底的に分別し、排出量の削減に努めています。
また、施設内の飲食店舗やケータリングサービスから廃棄される生ごみを、リサイクルし電気エネルギー等に生まれ変える取り組みがなされています。電気の大半はリサイクル工場周辺の地域に売電されています。


上記で紹介した施設以外にも、たくさんの施設で廃棄物削減などの環境に関する施策が行われています。中でも廃棄物に対して意識を高く持ち、様々な取り組みを実施している「パシフィコ横浜」というMICE施設があります。


パシフィコ横浜でのサスティナブルな取り組みとは?

パシフィコ横浜は横浜の新しい都市、みなとみらいにひろがる「日本最大級の複合MICE施設」。劇場式ホール、会議室、展示場、ホテルと、MICE開催に必要とされる全ての機能が備わるように設計された、世界最大級の複合MICE施設です。約1,000件の催事が開催され、年間約430万人の来場者が訪れています。

そんなパシフィコ横浜では、持続可能な社会の実現を目指して、さまざまな取り組みがなされています。

廃棄物100%リサイクルへの取り組み
施設内で排出される廃棄物に関して、100%リサイクル達成に向けた取り組みを推進しており、MICE施設のなかでも、世界トップレベルの水準の約90%を達成。

施設内に設置されたごみ箱には、分別がわかりやすいようイラストがつけられており、廃棄物処理の流れの説明パネルが掲示されています。


また、希望する主催者にはリサイクル率や増減量などを把握できる廃棄物レポートを提出するなど、分かり易く見える化することで、ごみの削減につなげています。2019年8月からは、食品廃棄物をバイオマス発電のリサイクルにする取り組みをスタート。下記で詳しく説明しますが、食べ残しは食品リサイクル工場で発電エネルギーに変えられています。


産業廃棄物・食品廃棄物エネルギーの地産地消
パシフィコ横浜では、施設内で排出される産業廃棄物の焼却により発電した電力と、施設内で排出される食品廃棄物のメタン発酵により発電した電力を、臨港パークの電力に再利用しています。徹底した分別収集で、発生するごみの量が把握できているからこそ実現できる新しい取り組みです。


エコタイルカーペットの使用
パシフィコ横浜では、即時交換可能な「タイルカーペット」を導入。汚れたカーペットをきれいなものにすぐに差し替え、汚れたものは洗浄後に再利用することで、環境に配慮しながら、快適な会場を提供することを可能としています。
上記でご紹介した以外にも、パシフィコ横浜では「雨水再利用システム」「屋上緑化」などといった取り組みも行われています。



いかがでしたでしょうか?
大型施設では様々な店舗などから多種多様な廃棄物が排出され、また来場者からの廃棄物も排出されます。
各施設で廃棄物削減やリサイクルの推進など、環境に配慮した取り組みがなされていることで、環境問題の解決につながるだけではなく、テナントや来場者の環境意識を高めることにもつながっているでしょう。

普段自分が利用している施設などが、どういった取り組みをしているのかを知ってみてはいかがでしょうか?


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(参考サイト)AEON MALL|汚染と資源 

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