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家庭でできる環境への取り組みとは?

コラム

家庭でできる環境への取り組みとは?

2021/09/29
昨年開始された「レジ袋有料化」やメディアで取り上げられるようになった「SDGs」などから、海洋プラスチックごみや産業廃棄物の不法投棄などごみに関する問題が世間で注目されるようになりました。他にも以前から課題としてあげられている地球温暖化問題など私たちの生活に深く関わるケースもあり、環境問題を自分ごとと捉える方も多くいらっしゃいます。

SDGs は気候変動や海洋資源など環境に関する課題を含んでおり、地球温暖化などの問題と同じく、その課題解決に向けた対策を求められているのは、政府や企業だけではありません。家庭の日々の暮らしの中で排出されるごみやエネルギーなども、環境へ悪影響を与えているのです。一人一人が意識して、環境に配慮した暮らしをすれば大きな効果が得られるはずです。
そこで今回は家庭で実践できる環境貢献の取り組みについてみていきます。


リサイクルをはじめとした3R

3R(スリーアール)とは、「Reduce:リデュース(発生抑制)」「Reuse :リユース(再使用)」「Recycle:リサイクル(再生利用)」の 3つの頭文字をとったものです。3Rはごみを限りなく減らし、ごみの焼却や埋立処理による環境への負担を可能な限り低減させることが狙いで、家庭で簡単にできるごみ問題の改善・資源の有効利用方法が豊富に含まれています。買い物に行くときやごみが出たときは3Rの内容や実現可能か一度見直してみましょう。

リデュース
製品をつくる時に使う資源の量を少なくすることやごみの発生を減らすこと。無駄な買い物を控えたり、モノを繰り返し使う・長期間利用することは、製品を作る上で必要な資源量を少なくすることにつながります。
家庭でできるリデュースの例
マイバックを持って無駄な包装は断る
詰め替えや付け替えのできる製品など、ごみが出にくい製品を選ぶ
レンタルやシェアリングシステムを利用する
買った食品を食べ残したりせず、消費期限に気を付けて食品ロスを減らす


リユース
一度使用したものを繰り返し使うこと。使用したものをすぐにごみにせず何度も使用することで、ごみ処理量減らすことができます。
家庭でできるリユースの例
フリーマーケットやリサイクルショップを活用する
壊れてしまったものをすぐごみにせず、修理して長期間使用する
リターナブル容器が使用されている製品を選ぶ



リサイクル
一度使用したものを、再度資源に戻す「再資源化」を行い製品にすること。リサイクルすることで、ごみ処理量を減らすことができます。
家庭でできるリサイクルの例
ごみの分別を正しくしたり、資源回収に協力する
買い物をするときは、リサイクルされた製品を選ぶ



省エネで節約しながら環境貢献

私たちの暮らしや社会は、エネルギーの消費によって成り立っています。エネルギーの大半は、石油や石炭などの化石燃料を燃焼することによって得られていますが、これに伴って、大気中にCO2(二酸化炭素)が排出されます。エネルギーの大量消費によりこのCO2濃度が上昇し、宇宙に放出されるはずの熱が大気中に封じ込められる温室効果が進み、地球が温暖化しています。

家庭から排出される二酸化炭素のほとんどは、電力、ガス、ガソリンの消費からきています。そのため、電気の使用量や自動車の利用量を減らせば、家庭から排出される二酸化炭素の量を大きく減らすことができます。そこで、電気の消費を減らす「省エネ」を進めることが有効です。
家庭の消費電力は、主に冷蔵庫・照明器具・テレビ・エアコンの使用によって占められており、そこから多くの二酸化炭素が排出されています。こうした電力の消費にかかわることをはじめとして、暮らしの中で一人一人が行なう省エネの小さな工夫も、地球温暖化の防止に役立ちます。



エアコン
夏の冷房時の室温は28℃を目安に
外気温度31℃の時、エアコン(2.2kW)の冷房設定温度を27℃から28℃にした場合(使用時間:9時間/日)
年間で電気30.24kWhの省エネ、原油換算7.62L、CO2削減量14.8kg→約820円の節約

冬の暖房時の室温は20℃を目安に
外気温度6℃の時、エアコン(2.2kW)の暖房設定温度を21℃から20℃にした場合(使用時間:9時間/日)
年間で電気53.08kWhの省エネ、原油換算13.38L、CO2削減量25.9kg→約1,430円の節約


照明
電球形LEDランプに取り替える
54Wの白熱電球から9Wの電球形LEDランプに交換(年間2,000時間使用)
年間で電気90.00kWhの省エネ、原油換算22.68L、CO2削減量43.9kg→約2,430円の節約

点灯時間を短く
54Wの白熱電球1灯の点灯時間を1日1時間短縮した場合
年間で電気19.71kWhの省エネ、原油換算4.97L、CO2削減量9.6kg→約530円の節約


電気カーペット
広さに合った大きさに
室温20℃の時、設定温度が「中」で1日5時間使用した場合、3畳用のカーペットと2畳用のカーペットとの比較
年間で電気89.91kWhの省エネ、原油換算22.66L、CO2削減量43.9kg→約2,430円の節約



各自治体での取り組み例

各地域でも、地球温暖化や海洋プラスチックごみ、食品ロスなど様々な環境問題の解決に向けた取り組みがなされています。


横浜市
令和3年6月の環境月間に合わせて、プラごみ削減キャンペーンを実施。小売店との連携も測っており、イオン・イオンスタイルでの取組としては、パネル展示、店内放送の呼びかけ、お持ち帰り用かご「マイバスケット」に貼付する「Plastics Smart YOKOHAMA」シールの作成や、一部店舗では店頭啓発が実施されました。

また、横浜市資源循環局では、食品ロス削減の取組として、横浜メディアビジネス総合研究所(YMBL)との市民協働事業を実施。この事業においては、YMBLが持つ民間事業者等とのネットワーク、民間事業者の視点やノウハウを活かして食品ロス削減の取組を進めます。
食品ロス削減のためのプラットフォームとなるwebサイトを開設しました。本サイトでは、イベント情報や事業者の取組の参考事例など、食品ロス削減に関する情報を掲載しています。また、食品ロス削減についての新たな取組が生まれるよう、事業者同士のマッチングの場としても活用していきます。


さいたま市
不用品のリユース促進によるごみの減量化を目的に、株式会社ジモティーと連携及び協力に関する協定を締結。株式会社ジモティーが運営する地域の情報サイト・アプリ「ジモティー」は、不用品の譲渡・売却のほか、ボランティア募集やイベント情報などが掲載され、「地元の掲示板」として地域で活用されています。コロナ禍の影響が表れた年度当初(4 6月)、市内の投稿数は昨年度比1.4倍 1.8倍に。

そのほか、資源のリサイクルのため本市と提携している事業者が、回収ボックスを各地に設置しています。
・シャンプーボトル等リサイクル(ユニリーバ)
本市と包括連携協定を締結している「株式会社島忠」が、市内2店舗に使用済シャンプーボトル等の回収ボックスを設置。
・使い捨てコンタクトレンズケースリサイクル(アイシティ)
「コンタクトのアイシティ」の運営会社と本市教育委員会による協定を締結。市立学校全校(169か所)に順次回収ボックスを設置し、生徒・保護者から空ケースを回収。


浜松市
生ごみ減量とごみに対する意識向上を図るため、家庭用生ごみ処理機を購入した世帯に対し助成金を交付する「家庭用家庭用生ごみ処理機の補助金制度」があります。

また、小学生が夏休みに「食事の食べきり」や「雑がみ・プラごみ集め」、「生ごみの水切り」にチャレンジして、環境にやさしい暮らしを学ぶ取り組みが行われています。近ごろ問題となっている食品ロスや、プラスチックごみなどについて理解を深め、ごみの減量とリサイクルを身近に感じるきっかけとしていただけるよう企画されました。




いかがでしたでしょうか?
今回はご家庭で取り組める環境貢献について見てきました。一人一人では小さな効果かもしれませんが、多くの世帯で取り組めばその分大きな効果が得られます。すぐにでも実践できるものもありますので、お一人でも、お子さんやご家族とでも、取り組んでみてはいかがでしょうか?

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