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知らなきゃ損?事業系廃棄物処理の適正価格

コラム

知らなきゃ損?事業系廃棄物処理の適正価格

2021/07/09
家庭でも事業所でも意外とコストがかかっているのが、ごみ処理費用。日々、生活や事業活動を送る上で、ごみの排出は免れません。

家庭から排出される一般廃棄物であれば、基本的には住んでいる自治体が回収してくれるため、処理費用がかかりませんが、粗大ごみとなると有料となる自治体が多いです。また事業所から排出される一般廃棄物、いわゆる事業系廃棄物は、ごみの種類によっては思わぬコストがかかっている場合も少なくありません。
※ごみの分類についてはこちらの記事をご参照ください。「分かりづらい「ゴミ(廃棄物)」の分別のお悩みはエコ・ブレインまで!」

家庭から出るごみも事業所から出るごみも、地域やごみの種類によって、どの程度処理費用がかかるのか、また適正価格がいくら程度なのかが異なってきます。余計な出費を抑えるためにも、現在利用しているごみ処理方法や業者、地域による最適価格を定期的に見直すことがおすすめされます。

今回は事業系廃棄物の処理の最適価格や相場について見ていきたいと思います。


事業所から排出されるごみの処理は?

事業者から排出されたごみには「事業系一般廃棄物」「産業廃棄物」に分類されます。事業系一般廃棄物は「事業系廃棄物」「事業系ごみ」とも呼ばれます。

「産業廃棄物」および「事業系一般廃棄物」といった事業活動に伴って生じる廃棄物の処理等については、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」で、事業者自らの責任において適正に処理しなければならない、また自ら処理しなければならないとされています。

事業系一般廃棄物は、家庭系一般廃棄物の集積所に出すことはできません。また、廃棄物を自己処理するための施設を持つ事業所はそうそうありません。そのため主に以下の方法で処理されています。

  • 直接処理施設へ搬入する
  • 行政に委託
  • 許可業者に収集・運搬を委託する

事業系一般廃棄物の処理にかかる費用は、それぞれの市町村の自治体が処理費用を設定しています。この点は家庭から排出されるごみ処理と同じですが、基本的に一定量以下であれば無料という設定はなく、ごみの総重量によって料金が決まっていることが多いです。


事業系一般廃棄物の処理費用は地域で異なる?

事業系一般廃棄物の処分費用は地域や業者によって異なります。上記でも触れたように、一般廃棄物を焼却処分するための費用が各自治体で定められているため、同じ都道府県でも差異が出てきます。

多くの市町村では1㎏当たりまたは10㎏当たりで料金設定をしています。23区の場合は、1㎏あたり持ち込みだと15.5円(消費税込)。収集・運搬を委託する際は、業者の手数料として1㎏あたり12~18円前後が上乗せされます。処理料金と収集運搬料金とを合計した1㎏あたりの単価の上限は40円(消費税込)となっています。
同じ東京都でも、八王子市なら35円/㎏、小平市なら24円/㎏とバラつきがあります。

事業者が自ら処理施設に廃棄物を搬入すれば費用を抑えられる地域もありますが、定期的かつ大量に廃棄物が排出される事業所の場合は、各市村の許可を受けた一般廃棄物収集運搬業者に収集を依頼することが多いです。

また、行政に処理を委託する方法ですが、自治体によって収集条件や価格が異なります。東京23区の場合は共通して、区に事業系一般廃棄物を収集してもらう場合は「事業系有料ごみ処理券」が必要で、値段も下記で統一されていますが、収集が可能な条件は区ごとで異なっています。
【70ℓ2,660円/5枚 45ℓ3,420円/10枚 20ℓ1,520円/10枚 10ℓ760円/10枚】

23区以外だと、八王子市なら「指定収集袋」可燃/20ℓ1,300円(10枚)・10ℓ650円(10枚) 不燃/20ℓ1,300円(10枚)、立川市なら「専用指定袋」40ℓ1枚330円(税別)が必要となっています。

まず事業系廃棄物の回収をしていない自治体もありますので、事業所のある自治体にお問い合わせ、もしくはホームページにてご確認ください。


事業系廃棄物の処理にかかる適正価格は?

自己処理、自己搬入が出来ない場合、そして自治体での回収が行われていない、もしくはごみの量が多すぎて回収が間に合わないという場合には、事事業系一般廃棄物処理業者を利用して処理をしてもらいましょう。

事事業系一般廃棄物であれば可燃ごみは5千円から2万円程度、そして不燃ごみの場合は1万円から3万円が最適価格として考えられているようです。定期契約でごみ処理や回収をしてくれるところもあります。こちらは1週間に1回程度の頻度で1回1万円程度の相場が妥当とされています。

これらの最適価格はあくまでも目安として、それぞれの市町村の自治体がどのように設定しているのか、自分たちのエリアで利用できる不用品回収の業者が提示する料金プランがどのようになっているのかを比較する必要があります。

各自治体で、一般廃棄物の処分にかかる料金が設定されています。分別作業が必要な契約体系や長距離の運び出しが必要な契約体系等の明確な上限超過理由など、特別な理由ががない限りは、その料金設定を超えての契約は違法となります。

これは廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)でも以下のように記載があります。
「一般廃棄物処理業者が一般廃棄物の収集及び運搬並びに処分を行う場合には、各区及び清掃一組が条例で定める収集及び運搬並びに処分に関する手数料の額に相当する金額を超えて処理料金を受けることは、法律で禁止されています。」(法第7条第12項)


長年、同じ業者で同じ契約を結んでいたら、法令違反に抵触していた、というケースもあります。

例)
東京23区のある事業者のケース
契約当時は、可燃ごみ100㎏/月出ていたので3,300円(税込)/月の契約を締結。しかし、現在では廃棄物量が減少し、70㎏/月となったが、契約料金はそのままにしている。
→契約当時からごみの量が変わっているため、1㎏あたりの処理料金にも変化が生じている。
5年前は33.00円/㎏(税込)だが、現在は47.14円/㎏(税込)となり、23区の事業系一般廃棄物処理料金の上限40円/㎏(税込)を超え、「法令違反」となる。


上記の場合は、排出量に見合った料金に変更する必要があります。
廃棄物処理は専門性が高く、排出事業者にとっては不明瞭な部分も少なくありません。信頼できる廃棄物処理業者を選び、現在の廃棄物量に見合った料金で契約をしましょう。



今回は事業系一般廃棄物の処理費用に関してみてきました。
現在利用しているごみ処理方法にかかっているコストと照らし合わせて、コストが相場に近いか、適正価格で契約されているか、見直して改善できるかを調べてみることがおすすめです。それによりコスト削減に繋がることもあります。

注意点としては、事業系廃棄物の基本的な処理費用は各市町村で設定されていますので、場合によっては大幅なコスト削減は難しい場合もあります。

現在の契約が適正価格で結ばれているか、排出量に見合った料金設定になっているのかなど、不安がある方は、ぜひエコ・ブレインまでご連絡ください。長年ごみ問題に携わってきた専門家が集まる弊社が、みなさまの廃棄物に関するお悩み解決をお手伝いいたします。

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