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飲食店で起きる梅雨トラブル、対策は?

コラム

飲食店で起きる梅雨トラブル、対策は?

2021/06/25
梅雨は、長く続く雨に、ジメジメとした空気、まとわりつくような暑さ…、と憂鬱な気分となりがちな時季です。人によっては体調を崩してし舞うこともあったり、実は何かとトラブルが起きやすいシーズンでもある梅雨。

梅雨時期に起こるトラブルといえば「食中毒」や「梅雨アレルギー」、「ダニなど害虫の発生」など様々。ただその多くが、カビや雑菌、ダニの発生/繁殖が原因であることが多いのです。

今回は飲食店での梅雨の時期のトラブルとその対策についてみていきます。

梅雨時にダニやカビ、雑菌が発生する理由

梅雨トラブルの前に、なぜカビや雑菌、ダニの発生/繁殖しやすいのかについてです。

湿度が高い梅雨の時期になるとカビ、雑菌やダニが増えます。というのも、カビやダニが好む環境は、高湿度、20〜25℃程度の室温と、まさに梅雨の環境下であるためです。


カビ・ダニが繁殖しやすい環境
カビ…(湿度)65%以上 (室温)20〜25℃
ダニ…(湿度)70%以上 (室温)20〜25℃



カビは、湿気の多い場所で発生しやすく、浴室や台所など水気の多い場所は、まさにおあつらえ向きの繁殖場所。しかも、カビは室内に生息するダニにとっての好物です。そのため「カビが繁殖しやすい場所=ダニが発生しやすい場所」とも言えます。

また、ダニは食べこぼしや人のあかも栄養源とします。家で食事をする機会が増えている今、気づけばダニが好む環境を作り出してしまっているかもしれません。チリ・ホコリや汚れが溜まった掃除の行き届いていないところもダニにとっての最高の居場所。ダニを発生させないためにも日常的な掃除が必要です。

雑菌は、温度を最も大きな要素とし繁殖します。すべての細菌は、一般に15℃~40℃が適温帯で、35℃前後でよく増殖するといわれています。また、フードの食べ残しなどの有機物、 調理器具類についた食品や汚れも細菌の栄養となります。細菌は水に溶けている栄養分を分解して摂取するため、水分の多い梅雨の時期は注意が必要です。

梅雨に起きやすいトラブル&対策

それでは、飲食店で起こりうる梅雨時のトラブルとその対策を見ていきます。

梅雨トラブル①悪臭
梅雨は湿度と室温が高く、臭いを感じやすくなるため、臭い問題に悩まされることもあります。特に梅雨は特有の嫌な臭いが気になります。その原因は菌がつくる悪臭成分。湿気や汚れが大好きな雑菌は、繁殖する時に悪臭成分を生み出します。また、カビ臭の原因はカビそのもの。カビや雑菌が発生しやすい梅雨の時期は、発生しないように対策を講じなければなりません。

さらに、高温多湿の時期は生ゴミの臭いも問題となります。放置すると悪臭を放ち、不適切な捨て方によっては近隣の店舗に迷惑をかけることもあります。生ゴミから嫌な臭いが発生するのは雑菌が原因です。

対策
★対策
カビや雑菌が好む「高い湿度の環境」を換気や除湿することでなくし、繁殖する際の餌となる「ホコリや汚れ」を掃除してキレイにします。換気するときのポイントは、空気の入り口と出口をつくること。対角線上にある2カ所以上の窓を開ける、もしくは窓が1カ所しかない場合は両端を開けます。雨の日の換気は、湿気を増やすだけなので、エアコンの除湿機能や除湿機、湿気取り剤などを活用しましょう。湿気取り剤は満水になったら放置せずにすぐに処理しましょう。

生ゴミは水に濡らさず水気を絶つようにします。また、雑菌やカビは酸素がないと生きられないので、空気を遮断することも有効です。三角コーナーは、生ゴミが水と空気に触れた状態で放置され、雑菌の温床になりますので、毎日洗って清潔に保ちましょう。 



梅雨トラブル②食中毒
食中毒の主な原因である細菌は、気候が暖かく、湿気が多くなる梅雨から夏にかけて増殖が活発になります。食中毒は、下痢や嘔吐だけでなく、生命をうばう可能性を有する危険な病気です。水分が豊富で、気温が高い梅雨は細菌にとって活動の絶好のチャンス。さらに、食品の有機物汚れ、調理器具に付いた食品汚れがあれば、それを栄養にドンドン増殖していきます。さらに梅雨の時期に発生しやすい「カビ」も食中毒の原因となります。

また、コロナ禍でテイクアウトやデリバリーを活用する飲食店が増えました。テイクアウトや宅配される食品は、店内で食べられる食品と比べ、作ってからお客様が召し上がるまでの時間が長くなり、食中毒リスクがさらに高まります。

対策
★対策
食中毒の原因菌やウイルスを食べ物につけないよう、こまめに手を洗うことは大前提。包丁やまな板など、肉や魚などを扱った調理器具は使用するごとに洗剤で洗い、熱湯をかけるか台所用殺菌剤を使って殺菌しましょう。また、肉や魚の汁が他の食品に付着しないよう、保存や調理時に注意が必要です。

多くの細菌やウイルスは加熱によって死滅するので、加熱が必要な食品は中心部までよく加熱しましょう。細菌の多くは10℃以下で増殖のペースがゆっくりとなり、マイナス15℃以下で増殖が停止すると言われています。肉や魚、野菜などの生鮮食品は購入後、すみやかに冷蔵庫に入れ、庫内の温度上昇を防ぐため、頻繁にドアを開け閉めしたり、食品を詰め込まないようにしてください。

テイクアウトやデリバリー時は「小分けによる速やかな放冷」、「持ち帰り時の保冷剤の使用」、「保冷、保温ボックスによる配達」等により、食中毒菌の増殖を防ぎましょう。またテイクアウト等に適したメニューにし、すぐに食べていただくようお客様へ伝えましょう。




梅雨トラブル③害虫
梅雨時季に増えるのが、ダニやハエなどの虫。中でもチョウバエは飲食店の厨房や、排水口、洗面所などでよく見るコバエの一種で、石けんカスや油汚れなどを好み、汚れの溜まりやすい場所で発生します。

また夏は、飲食店の大敵である「ゴキブリ」も活発に活動します。飲食店は栄養となる食材が豊富な場所なので、ゴキブリが寄ってきやすく、また繁殖しやすいといえるでしょう。また、飲食店によく出没するのはチャバネゴキブリは水があるだけで数週間も生きられると言われています。流しや食洗器、また水滴が落ちた床など、飲食店にはあらゆる場所に水気があります。これをエサにしてゴキブリが繁殖します。

大量の食材を扱い、いたるところに水気がある飲食店は、虫たちにとって格好の居場所です。特に蒸し暑くなる季節は繁殖が活発になります。害虫が原因の食中毒もあり衛生上で問題であることはもちろん、お客様に不快感を与えてしまう害虫は要注意です。

対策
★対策
店内を徹底的に掃除して清潔さを保つことが大切です。床に落ちた食べ物のカスや食材が入っていた段ボールなどは、害虫が発生する原因になります。またシンクを使用したまま放置してしまうと、シンクについた汚れや水分を餌に虫が繁殖します。この時期は特に徹底的に清掃、消毒を行いましょう。

また、害虫はありとあらゆる隙間から侵入してきます。換気扇や排水管、エアコンの室外機につながるホース、店舗外壁のひび割れなど、店外から侵入するルートは徹底的にふさぎましょう。店舗の営業終了後に排水管から侵入してくることも多いので、閉店後は排水溝などに全てフタをしするとなお良いでしょう。さらにハッカやカモミールなど虫が嫌がる香りのスプレーをかけてもいいかもしれません。




今回は飲食店向けの梅雨のトラブルと対策をご紹介しました。
いずれにしても、店内を清潔に保つことが大前提となります。換気や掃除を習慣化すれば、梅雨トラブルを防ぐことができますし、清潔で快適な環境で過ごせるようになります。

害虫やカビが好む汚れや水気を残さないよう、見落としがちな壁や床と家具の隙間を掃除し、キッチンまわりは、水気を取りアルコールなどで除菌するのも効果的です。また、窓もこまめに窓ふきと除菌を行い、カビが好む環境を取り除きましょう。窓のゴムパッキンは特にカビが繁殖しやすいので、入念に掃除を!

エアコンや空気清浄機はフィルターなど内部にホコリや汚れが溜まりやすいです。放置しておくとダニやカビが繁殖しやすくなりますし、汚れた空気が吐き出されることになったり、動きも悪くなってしまいます。エアコンを活用する前には必ず掃除するようにしましょう。自分だけの力だけでは難しい内部の清掃などは、業者にエアコンクリーニングを依頼してみるのも一つです。

エアコンクリーニングだけではなく、清掃や消毒も業者に依頼すると、より綺麗で清潔な環境を手に入れられます。専門の用具を使用してくれますので、自分でやるよりも綺麗になりますし、手間や時間もかかりません!コロナ禍で除菌や消毒も機になるところですが、業者なら本格的に行ってもらえます。

梅雨の時期の清掃、消毒、クリーニングについてお悩み、ご相談がある方は、ぜひエコ・ブレインまでお問い合わせください!

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